8years awahiではこれからの未来に向けて素敵なお取組みをされている企業様や職人様をご紹介させていただきます。
1回目は愛知県名古屋市から車で片道約4時間。
ご縁があり、長野県東御市にあるアンティーク・ヴィンテージ家具を中心に販売・修理を行っているPh.D.(フッド)さんへ訪問させていただきました。
今回は代表の荒井 健次さんにお話しを伺いました。
■Who is he?
- 彼と家具。 - 15年以上、ずっと家具と関わってきた荒井さん。 20歳の時から家具メーカーに勤め 30歳でアトリエPh.D.(フッド)を設立し独立。 好きな建築家はアルヴァ・アールト。 |
- 古いモノにときめく。 - 昔から、古着やヴィンテージが好きだという荒井さん。 学生時代からレコードも集めていたそうです。 アトリエには古いロックミシンも。 パーツが壊れた際にはご自身でパーツから作成するそうです。 |
■What's his job?
-普段のお仕事の内容を教えてください。-
ヴィンテージ家具の輸入販売、 お持ち込みいただいた椅子の張替えや家具の修理をしています。
オーダーは様々で、クリエイションを楽しみたい お客さまからのオーダーでは「おまかせ」と注文を受けることも。
また、張替えの際に出てしまう端切れや糸くずは、今現在一般的には廃棄されるのが普通ですが、 どうしてももったいなくて捨てられず、それを原料に何かモノづくりができないか考え始めたのがきっかけで 「oops」(ウップス)というアップサイクルのプロジェクトが生まれました。
今では、様々なメーカーやブランド、クリエイターに協力をして頂きながら、 自分たちの出すゴミの他にも、生産の現場から出る糸くずや端切れを集めて使いモノづくりを続けています。
■How he started the "oops".
-oopsをはじめたきっかけは?-
事業を立ち上げる以前大手家具メーカーに勤めていた頃、たくさんの端切れを毎日廃棄している事に勿体無いなと憤りを感じていました。
しかしながら企業の一従業員として何かしようと思ってもどうしようもできない現実もあり、必ず自分で事業をやるときは端切れも捨てずに有効活用しようと心に誓っていました。
実際に個人として事業を立ち上げたとき端切れを使いパッチワークのようにはぎ合わせてヴィンテージの家具に張ったりする事で昇華していましたが、パッチワークできない細かい糸くずなどは溜まっていく一方。
そこで東京を拠点に活躍されているテキスタイルデザイナーの氷室友里さんに相談させていただき、 その細かい端切れや糸くずをどのようにすればまた使えるようになるか一緒に考えることが始まりました。
その後たどり着いたのが、フェルトを作る要領で繊維同士を絡ませて生地として一体化させる技術でした。
ここからアップサイクルプロジェクトとしてモノづくりがスタートしました。
■About "oops".
-oops。の由来は?-
"one off productions(1点もの)"と、
"out of productions(生産中止)"の両方の意味合いを含め、
これらの頭文字をとりました。環境負荷を顧みないマスプロダクトに警鐘を鳴らすことへの思いを込めました。
-クッションの柄も唯一無二で可愛いですね。-
靴下メーカーTAIKOに協力提供いただいた製造時に出る糸クズを使っています。
その靴下の糸が持つ特性でもある伸縮性と消臭効果。その糸くずを中材に使用し適度な弾力を付加しました。
様々な色の糸が織りなす1点ものの楽しさはインテリアの差し色として最適です。
ファスナー仕様にする事で自由に中材の調整をしたり、 新たに繊維クズを中に入れて使えたり、自分でカスタマイズやメンテナンスしやすいデザインとし、ゴミ問題を自分ごと化できるようにしました。
■What he wants to convey.
-最後に、みなさんに伝えたいことはありますか?-
まず私たちがやりたいことは、 事業のテーマにも掲げている持続可能なモノづくりの仕組みや考え方を作ること。
今現在衣料などの生産現場において大量の端切れや糸くずなどの 繊維くずが破棄され焼却処分、埋め立てられている現状があります。
埋め立てたあとは、石油由来の繊維くずは土に還るのに何百年もかかると言われており、 現状を続けていけば今後ゴミの山になることは目に見えて分かるかと思います。
また衣類を生産することや、日々の洗濯を行うことによって マイクロプラスチックと呼ばれる化石燃料由来の微細な衣類の繊維が海上に流れ出しています。
同様に何百年も分解されずに浮遊するため海上汚染にも大きな影響を与えているとも言われています。
ただここで一番重要なことがあります。
普段の生活の中で考えたり、良いと思って実行しても成果を得た実感がわかない事柄であるために、 今現在までもずっとこのような現状が続いてしまっている原因なのではないかと思います。
今のところ普段の生活では大きな影響が目に見えてわかりにくいため、 日々の忙しい生活や仕事に追われて分かってはいるものの何をしたらいいのかわからなかったり、 色々な原因があるとは思いますが、ものを作ることを通して楽しく、 それを解決できたら少しづつ環境負荷を減らすきっかけになるんじゃないかと思っています。
また廃棄するものを長い年月をかけて最後まで使い切ることによって、 環境を顧みない生産を抑えることにも少なからずともつながるのではと思っています。
このプロダクトを通してたくさんの人に手に取ってもらい、 環境負荷を減らしながら楽しくモノづくりをするもっと大きなプロジェクトにすることを目指します。
今回ご紹介した"oops"のクッションが
YAMADAYA STOREでも取り扱いがスタートします。
ぜひチェックしてくださいね。
8years awahiではこれからの未来に向けて素敵なお取組みをされている
企業様や職人様をご紹介させていただきます。
1回目は愛知県名古屋市から車で片道約4時間。
ご縁があり、長野県東御市にあるアンティーク・ヴィンテージ家具を中心に
販売・修理を行っているPh.D.(フッド)さんへ訪問させていただきました。
今回は代表の荒井 健次さんにお話しを伺いました。
■Who is he?
- 彼と家具。 - 15年以上、ずっと家具と関わってきた荒井さん。 20歳の時から家具メーカーに勤め 30歳でアトリエPh.D.(フッド)を設立し独立。 好きな建築家はアルヴァ・アールト。 |
- 古いモノにときめく。 - 昔から、古着やヴィンテージが好きだという荒井さん。 学生時代からレコードも集めていたそうです。 アトリエには古いロックミシンも。 パーツが壊れた際にはご自身でパーツから作成するそうです。 |
■What's his job?
-普段のお仕事の内容を教えてください。-
ヴィンテージ家具の輸入販売、 お持ち込みいただいた椅子の張替えや家具の修理をしています。
オーダーは様々で、クリエイションを楽しみたい お客さまからのオーダーでは「おまかせ」と注文を受けることも。
また、張替えの際に出てしまう端切れや糸くずは、今現在一般的には廃棄されるのが普通ですが、 どうしてももったいなくて捨てられず、それを原料に何かモノづくりができないか考え始めたのがきっかけで 「oops」(ウップス)というアップサイクルのプロジェクトが生まれました。
今では、様々なメーカーやブランド、クリエイターに協力をして頂きながら、 自分たちの出すゴミの他にも、生産の現場から出る糸くずや端切れを集めて使いモノづくりを続けています。
■How he started the "oops".
-oopsをはじめたきっかけは?-
事業を立ち上げる以前大手家具メーカーに勤めていた頃、たくさんの端切れを毎日廃棄している事に勿体無いなと憤りを感じていました。
しかしながら企業の一従業員として何かしようと思ってもどうしようもできない現実もあり、必ず自分で事業をやるときは端切れも捨てずに有効活用しようと心に誓っていました。
実際に個人として事業を立ち上げたとき端切れを使いパッチワークのようにはぎ合わせてヴィンテージの家具に張ったりする事で昇華していましたが、パッチワークできない細かい糸くずなどは溜まっていく一方。
そこで東京を拠点に活躍されているテキスタイルデザイナーの氷室友里さんに相談させていただき、 その細かい端切れや糸くずをどのようにすればまた使えるようになるか一緒に考えることが始まりました。
その後たどり着いたのが、フェルトを作る要領で繊維同士を絡ませて生地として一体化させる技術でした。
ここからアップサイクルプロジェクトとしてモノづくりがスタートしました。
■About "oops".
-oops。の由来は?-
"one off productions(1点もの)"と、
"out of productions(生産中止)"の両方の意味合いを含め、
これらの頭文字をとりました。環境負荷を顧みないマスプロダクトに警鐘を鳴らすことへの思いを込めました。
-クッションの柄も唯一無二で可愛いですね。-
靴下メーカーTAIKOに協力提供いただいた製造時に出る糸クズを使っています。
その靴下の糸が持つ特性でもある伸縮性と消臭効果。その糸くずを中材に使用し適度な弾力を付加しました。
様々な色の糸が織りなす1点ものの楽しさはインテリアの差し色として最適です。
ファスナー仕様にする事で自由に中材の調整をしたり、 新たに繊維クズを中に入れて使えたり、自分でカスタマイズやメンテナンスしやすいデザインとし、ゴミ問題を自分ごと化できるようにしました。
■What he wants to convey.
-最後に、みなさんに伝えたいことはありますか?-
まず私たちがやりたいことは、 事業のテーマにも掲げている持続可能なモノづくりの仕組みや考え方を作ること。
今現在衣料などの生産現場において大量の端切れや糸くずなどの 繊維くずが破棄され焼却処分、埋め立てられている現状があります。
埋め立てたあとは、石油由来の繊維くずは土に還るのに何百年もかかると言われており、 現状を続けていけば今後ゴミの山になることは目に見えて分かるかと思います。
また衣類を生産することや、日々の洗濯を行うことによって マイクロプラスチックと呼ばれる化石燃料由来の微細な衣類の繊維が海上に流れ出しています。
同様に何百年も分解されずに浮遊するため海上汚染にも大きな影響を与えているとも言われています。
ただここで一番重要なことがあります。
普段の生活の中で考えたり、良いと思って実行しても成果を得た実感がわかない事柄であるために、 今現在までもずっとこのような現状が続いてしまっている原因なのではないかと思います。
今のところ普段の生活では大きな影響が目に見えてわかりにくいため、 日々の忙しい生活や仕事に追われて分かってはいるものの何をしたらいいのかわからなかったり、 色々な原因があるとは思いますが、ものを作ることを通して楽しく、 それを解決できたら少しづつ環境負荷を減らすきっかけになるんじゃないかと思っています。
また廃棄するものを長い年月をかけて最後まで使い切ることによって、 環境を顧みない生産を抑えることにも少なからずともつながるのではと思っています。
このプロダクトを通してたくさんの人に手に取ってもらい、 環境負荷を減らしながら楽しくモノづくりをするもっと大きなプロジェクトにすることを目指します。
今回ご紹介した"oops"のクッションが
YAMADAYA STOREでも取り扱いがスタートします。
ぜひチェックしてくださいね。