アートがつなぐ、
理解とやさしさの輪

取り組みの背景

私たちがこうした取り組みを考えるようになった背景には、臼井さんご家族との会話や「ポレポレの友だち」の活動に参加させていただいた経緯があります。

「個人としても法人としても、どのように力になれるのか」と深く悩みました。 障害がある方々がより暮らしやすい社会を作るには何が必要なのか、

一過性ではなく本質的に何ができ得るのか。
祥子さんのお母さんに「障害がある方々がもっと暮らしやすい社会になるために望む事はありますか」とお聞きした際に印象に残った言葉が２つあります。

1つ目：“自閉症をもっとみんなに理解してほしい”

祥子さんは外出時に突然スイッチが入り暴れてしまうことがあります。その際に店員さんから「そんな子をお店に連れてくるな」と心無い言葉を投げかけられたり、駅などの人が多い場所では冷たい視線や言葉を受けることもあるそうです。もちろん祥子さんの行動は意図的ではなく、自閉症の特性によるものです。

それでも周囲の厳しい言動は本人はもちろん特にご家族の、大きな心の負担となっています。

「わが子が落ち着いて過ごせるようになってほしい──親なら誰もがそう願います。けれど、それは簡単なことではないのです」
子どもを守りたいという切実な想いと、社会にもっと理解が広がってほしいという願い。 このお母さまの言葉が強く胸に響きました。

プロジェクトを通して伝えたい、
障害理解と支援の想い

まさに私たちの活動の意義はここにあると感じました。アール・ブリュット作家とのコラボを通じて、アートの魅力と障害への理解を広げていくことが、私たちの軸となる取り組みです。
相手の状態を知ることで、人は相手に寄り添い優しくなれます。まずは自閉症について知るきっかけを持つことが、社会を少しでも優しく変える第一歩だと信じています。
アートには、言葉では表現できない「感動」があります。

弊社とのコラボ商品がその「感動」のきっかけとなり、周囲の方々に感動を伝えると同時に「自閉症＝かわいそう」といったマイナスなイメージから、「優れた表現力を持つ人が多い」というプラスのイメージへと変わることを願っています。
そして、障害者と健常者が互いに尊重し合える社会の実現に貢献したいと考えています。

オフィスのエントランスに飾らせていたただいた、
臼井祥子さんの作品

２つ目：“経済的な自立への不安”

お母さんはこうも話してくださいました。「私がいるうちは良いけれど、私が先に亡くなった後、娘の生活や経済面がとても心配」
国の制度による障害年金や手当はあるものの十分な生活を保証するものではありません。重度の障害がある子を持つ親として、経済的な将来の不安は避けられない問題です。

私たちも明確な解決策を持っているわけではありませんが、今回の臼井祥子さんとのコラボ商品は「社会的な価値観を表明し、販売を通じて支援に繋げる」取り組みとして位置付けています。単なる商品ではなく「付加価値を届けるプロジェクト」として共感を広げ、経済的にも貢献できる仕組みを目指しています。

私たちも試行錯誤しながら、より良い社会に繋がるように取り組んでまいります。

作品を作る祥子さん

コラボアイテム紹介
[8月29日(金)9:00～販売開始]

このたび、臼井祥子さんのアートを使用したスカーフとショルダーバックを製作しました。

想いをかたちにする第一歩として、アートを日常に取り入れられる特別なアイテムです。

販売開始：2025年8月29日（金）9:00〜
販売場所：自社ECサイト・実店舗
※各アイテム150個限定生産

祥子さんならではの鮮やかな色彩と独自の世界観が落とし込まれたアイテムは、日常の中でアートを身近に感じられるだけでなく、

購入いただくことが障害のある方々への理解や支援につながる仕組みになっています。

スカーフはシルク100％の素材に祥子さんのアート作品の色彩がとても綺麗に映っていて額装してインテリアとしても楽しめます。

是非、店頭に行かれる方は直接手にとって見ていただきたいです。

ショルダーバッグについてはコットンキャンバス地で洗いをかけているので柔らかい生地感に仕上がっています。

普段使いになじみ、さりげなくカジュアルコーデのアクセントにピッタリです。

本プロジェクトを通じて、アートを楽しみながら社会的な価値を持つ購買体験が広がっていくことを願っています。

そして、私たちの行動１つ１つが良いめぐりに繋がるように次回のプロジェクトも進めていきます。